2年連続で小豆島町が「世界の持続可能な観光地TOP100選」に選出されました

小豆島町のオリーブの物語が世界に評価されました。

2022年版「世界の持続可能な観光地TOP100選(以下、TOP100選)」の発表が行われ、日本からは10の地域が選出されました。小豆島町は、国内では4例目となる2年連続の選出となりました。

世界の持続可能な観光地TOP100選のロゴマークとオリーブの写真

「世界の持続可能な観光地TOP100選」とは

TOP100選の認証ロゴマーク

「世界の持続可能な観光地TOP100選(以下、TOP100選)」とは、国際認証の公式認証機関であるオランダの非営利団体グリーン・デスティネーションズが、持続可能な観光の国際基準を取り入れ、より良い地域づくりに努力している地域を毎年選出しているものです。グリーン・デスティネーションズが行う認証制度には、持続可能な観光に関する100項目の評価基準が設けられています。TOP100選エントリーには、1年目は、特に重要な30項目のうち15項目を、2年目には30項目すべての指標をクリアし、地域の優れた取組事例“グッド・プラクティス・ストーリー”のレポートの提出が必要になります。

TOP100選に選定された地域は、認証の証であるロゴマークの活用や専用ホームページによる国際的なPRが可能となり、さらに、持続可能な観光に関心が高い方の誘客に期待が持たれます。

「持続可能な観光」ってなに?

「自然」「文化」「伝統」「そこに暮らす人々」などの地域資源を生かし、旅行者を受け入れ、地域経済を発展させながら、同時に自然環境や文化、伝統を守るという「そこに暮らす人々」の未来にも十分に配慮した観光のかたちです。

小豆島町での持続可能な観光への取組み

第40回小豆島まつりでのエコステーションの様子

小豆島でSDGsを学ぶことができる研修旅行や教育旅行向けプログラムを造成したり、カヌーやSUPなどのマリンスポーツをしながら海洋ゴミを回収する体験を提供したりと、観光事業者の中にも主体的に「サステナブル」を事業に取り入れる動きも出てきています。

今年8月、4年ぶりの開催となった第40回小豆島まつりでは、小豆島中央高校生の提案により、「10種分別ゴミステーション」を設置し、来場者の皆様にゴミの分別にご協力いただいた結果、翌日のクリーン作戦での回収ゴミが45リットルのゴミ袋1個半に収まるなど、大幅なゴミの削減に繋がりました。

世界に認められた小豆島町の「グッド・プラクティス・ストーリー」

オリーブを核とした地域振興

オリーブの丘から眺める風車と内海湾

日本のオリーブ栽培発祥の地として、栽培面積及び収穫量共にトップランナーである小豆島。オリーブは島内における食品産業の基盤となっているだけでなく、「観光の島小豆島」の特徴的な地域資源であり、地域社会に欠かすことのできない存在となっています。

高度経済成長期における安価な外国産オリーブ製品の需要の高まりなどにより、小豆島産オリーブの栽培面積及び収穫量は一時激減するも、地域資源であるオリーブを守ろうという気運の高まりから、行政・企業・住民が一体となって努力してきました。元々国の栽培試験圃場地であった場所や周辺の荒廃農地も併せて整備した小豆島オリーブ公園は、オリーブ栽培農園の役割を果たすほか、年間38万人(令和元年入込客数)を超える観光客が訪れる島内随一の主要観光地となり、小豆島オリーブの魅力を国内外に発信する拠点となっています。

更には2003年、「構造改革特区」第1号として「オリーブ振興特区」となったことを契機に島内の様々な企業がオリーブ栽培に参入。多くの荒廃農地がオリーブ園地へと活用されました。その結果、2010年には栽培面積が、2017年には収穫量が過去最高を更新しました。

オリーブ植栽100周年となる2008年、小豆島町は日本で唯一となるオリーブ課を設置。その頃より始まった他産地の市場参入により、品質の差別化や高付加価値化を求められるようになりました。そこで、主要施策として「小豆島オリーブトップワンプロジェクト」を立ち上げ、官民一体となって、小豆島がこれからも日本オリーブのトップランナーであり続けるため、「研究開発」「人材育成」「高付加価値化」「イメージ戦略」の4つを柱に様々な事業に取り組んでいます。特に、地域へのオリーブの魅力発信を重要視しており、町内の小中学校や病院の給食にエキストラバージンオリーブオイルを使用したり、出産、結婚、転入など、人生の節目に町からオリーブの苗木をプレゼントしたりするなど、オリーブが当たり前にある生活環境を整えることで、小豆島オリーブに対する誇りを醸成し、次世代のオリーブ産業の担い手の育成や島全体のイメージアップに繋げています。

植栽当初から一つ一つ手摘みで収穫される小豆島オリーブの特徴は、数々の国際的なオリーブオイル品評会で高評価を得るほどの高い品質と、オリーブのあらゆる可能性に着目した機能性にあります。通常捨てられてしまう搾油後の残渣は乾燥させ、オリーブ牛の飼料に、剪定した枝葉は粉砕して発酵させ、新たなオリーブを育てる肥料へと生まれ変わるなど、循環型農業の流れも形成されつつあります。

近年、人々の健康志向の向上に伴い、日本でも言わずと知れたオリーブですが、私たちは、オリーブが「見知らぬ木」であった時代から向き合い、育て、寄り添ってきました。小豆島の100年は、日本のオリーブの歴史でもあります。この先100年も「オリーブのある美しい景色」後世を残すため、日本のオリーブ栽培発祥の地として他産地を先導する「トップワン」であり続け、オリーブを核とした持続可能な地域づくりに取り組んでいきます。

グリーン・デスティネーションズ公式サイト

この記事に関するお問い合わせ先

商工観光課
〒761-4492
香川県小豆郡小豆島町片城甲44番地95
電話番号:0879-82-7021
ファックス番号:0879-82-7028

メールフォームからお問い合わせをする

更新日:2022年10月13日