宮原 絵梨奈さん

更新日:2024年10月23日

宮原さんの顔写真

プロフィール

名前:宮原 絵梨奈

職業:フリーライター

出身:鹿児島県霧島市

前住所地:兵庫県明石市

移住年:令和5年8月

家族構成:二拠点生活中のパートナーと二人暮らし

 

今回は古民家で思いのままに

島暮らしを楽しむ宮原さんにお話を伺いました。

移住前はどんな暮らしをしていましたか。

明石市のマンションで暮らしていて、最寄り駅までは徒歩で大体20分ぐらい。

駅前に行ったらスーパーの選択肢が3つぐらいある感じの人口の多い地域で、

主な交通手段は、徒歩、自転車、電車。

フリーライターになる前は大阪の会社に勤めていたので、

電車で40分かけて通勤していました。

明石市は本当に便利で、大阪までは新快速に乗れば40分弱で着くし、神戸までも15分で着く。映画を見ることや食べること、バーに行くことが好きなので、結構都会的な暮らしを楽しんでいました。

休みの日には、パートナーが運転するレンタカーで、自然のある所に行ったり、温泉に行ったり、キャンプに行ったり…。

ただ、人工的な構造物の多い場所で、年を取っていくイメージがつかなかったですね。

休みの日に自然に触れても足りなくて、

慢性的に緩く気持ちが落ち込んでいるみたいな感じだったので、

ゆくゆくは田舎で暮らしたいなっていう気持ちがありました。

会社員時代の宮原さんの写真  よくいっていたミニシアター

どのような経緯で小豆島町に住むことになったのですか。

パートナーが高松に行くタイミングで一緒についていくことがあって、

週末に「ちょっと小豆島に行ってみようか」という話になり、

移住先にするつもりはなく、観光で小豆島に来ました。

11月で寒霞渓の紅葉も綺麗で、すごく良い季節だったんですよね。

短い滞在だったけど、その間に出会った人たちの表情もすごく柔らかく、【気取りのない場所だな】というのをすごく感じました。

元々、鹿児島に祖父の残した家と、土地と畑があったから、

そちらに移住することも考えていましたが、小豆島が移住先候補に急浮上。

その年の冬に、極寒の小豆島を体験してみようということで、

移住体験施設を利用し、家探しを始めました。

観光で訪れた小豆島の写真

小豆島町の移住前の印象はどうでしたか。

小豆島に対して、映画『八日目の蝉』や壺井栄の小説『二十四の瞳』などから、

【文化のある場所】というイメージでした。

兵庫に住んでいたので、小豆島の情報も多かったため、

離島=不便というイメージはもともとなかったですね。

 

移住を決意した決め手は何ですか。

空き家見学ツアーに参加してみました。

そのときに、地元の方の距離感のちょうど良さを感じ、緩やかな移住者コミュニティがあることも知りました。

移住者の中には、海外経験がある人や、国際カップルも多く、人との違いに寛容な印象を持ちました。

それは大きな決め手ですね。

もう一つは家を見つけたことですね。

もともと坂手の雰囲気が好きで、小豆島町を中心に家探しをしました。

小豆島の文化や日常を感じながら、

過ごせる場作りをしたいという思いがあるなかで、

日当たりと風通しのいい家を内覧して、

「ここならできる」と移住後のイメージを持てました。

今はどのような暮らしをしていますか

今はですね、目覚ましがいらない生活をしています。

秋とかになると、虫の声が止んで、鳥の声に切り替わるとき、

「あ、朝だ」ってわかる。

自然が多いから、季節を本当に肌で感じられる。

以前、マンションに暮らしていた時と比べて、こんなに体調がいいのは、

やっぱり土に近いところで暮らした方が、

私は多分生き物として適しているのかなと思います。

 

仕事は変わっていないので、収入は変わらないけど、

支出は減っている。

遊びにまずお金がかからない。

ただ、その代わりに、古民家に住むことで、ハシゴや一輪車とか、

家や庭のメンテナンス、畑作業に必要な初期投資としての支出があります。

 

夏は海で遊んだり、春秋はハイキングに行ったり、夕方になったら焚火したり…。

早いときだと、16時くらいからご飯の用意をして、17時くらいから晩酌。

映画を見たり、ドラマを見たり、本を読んだり。

兵庫にいる時は、頭のどこかでずっと

「仕事しなくちゃいけない」

「世の中の役に立つことをしていないといけない」

という焦りがあったんですけど、小豆島に来てから、

心の余裕も時間の余裕も感じられるようになりました。

 

最近では、月に3回、大体1回2時間ぐらい、

池田のこども園で、英語支援員もしていて、

島の子どもたちや先生方と触れ合える時間があり、

次の世代に何かを伝える機会があることもすごくありがたく、

これも心や時間にゆとりがあるからこそできることだなって思います。

 

庭で焚火 ハイキングする様子

移住するときに困ったことはありますか。

入居までの間に、手続きのために何度か島に来ないといけなかったんですけど、

私の仕事はネットがないと仕事ができない状況だったから、

細切れにインターネットを使える環境が無かったことと、

安定したWi-Fi環境で気軽に宿泊できる場所の情報が無かったことです。

あと、引っ越し手段の選択肢が少ない。

また、島だから、業者さんが少ないので、インターネットを繋ぐときや、

クーラーを設置してもらうときに施工業者さんにすぐに来てもらえない点も

不便に感じました。

 

今も奮闘しているのが虫問題です。

家のトイレが汲み取り式なので、虫対策や臭い対策を行ったり、

季節によっては、シロアリやムカデに神経をとがらせたりしています。

とはいえ、想像していたよりも少なかったので、多少の虫問題に対しては、

自分の気持ちの持ちようも変えてみようと心がけています。笑

 

移住して良かったことを教えてください。

小豆島町は図書館が本当におすすめです!!

図書館で順番を待たずに話題の本を借りることができます。

文学を大切にしている町ということが図書館に表れていて、

全集も揃っているし、最新刊もリクエストしたら入荷してくれるし、最高です!

漫画も置いてあるし、DVDの貸出も行っています。

図書館にいるスタッフさんの雰囲気も好きです。

図書館にインターネットの環境が整ったら、言うことないです!笑

明石市にいたときには、50人待ちとかしていた本も、

待つときでも2人とかで…。

本屋大賞になった本や、芥川賞を受賞した本とかもすぐに借りることができて、

最高のエンターテイメントだと思っています。

 

あとは大型家電や家具を譲ってもらうことが多いです。

地元の方も移住者の方もすごい良い方が多いなと感じます。

地元の方たちもお遍路さん文化で、

よそから来た人を受け入れることに慣れているのか

距離の取り方が居心地がいいです。

 

人混みのない花火大会も最高だなと思います。

移住を検討している人へアドバイスはありますか。

離島とは思えないほど便利だから無理なく過ごせます。

 

私の場合は、直感で家をすぐ決めちゃいましたけど、

まずは賃貸で住むのがおすすめです。

住んでみて、腰を据えるという流れが本当はいいのかなと思いますね。

【汲み取り式トイレで虫を撲滅する方法】とか

【古民家で機密性を高める方法】とか

【〇〇の条件下で△△するのに必要な道具】とか

【必要な道具は島のどのお店で手に入るのか】とか、

島で暮らすにあたって知りたい些細な情報が、

ネットには少なすぎます。

実際に島に住み始めて、

島で暮らしている人との関係性を作りながら入ってくる情報が

とても有益なものが多い。

だから、実際に移住して、徐々に生活を整えていくことが良いと思います。

 

あと、わからないことは何でも役場の担当者の方に聞くのがおすすめです。

とても親切で、地元の方が多く勤めているから、

本当にリアルなアドバイスがもらえます。

この記事に関するお問い合わせ先

住まい政策課

〒761-4492

香川県小豆郡小豆島町片城甲44番地95

電話番号:0879-82-7011

ファックス番号:0879-82-7028

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