正法寺の文化財

正法寺の文化財

木造大日如来坐像【県指定有形文化財(彫刻)】

木造大日如来坐像(正法寺)

像高32.8センチメートルの智拳印を結んだ金剛界の大日像で、檜材の全く内刳(うちぐり)のない膝前を寄せるだけの一木(いちぼく)造りの小像です。
両手の上膊(じょうはく)まで共木で、わずかに両肘と手首を矧(は)ぐなど構造が古風であるように、像容にも古い作風が認められます。
面奥も体奥も厚く、像形に重厚の風があり、眦(まなじり)のあがった両眼、瞼の間にしのぎがあり、両頬に張りがあります。唇が厚手であることも、すべて10世紀像の特色です。また細身に作る条帛(じょうはく)や膝前の衣文も古式であり、特に膝高を薄く作り、それに太めの衣文を刻んでいます。これらは9世紀から10世紀ごろまで見受けられる特色です。恐らく10世紀末頃の作と考えられます。

基本情報
時代 平安時代
指定 昭和41年3月31日

 

木造二天立像【県指定有形文化財(彫刻)】

二天立像(持国天)

持国天

二天立像(多聞天)

多聞天

檜材の一木造りで、頭体部、邪鬼(じゃき)とも内刳(うちぐり)はなく肩と肘、手首を剥(は)いでいます。元は彩色像であったようですが、今は全く剥落(はくらく)しています。
向かって右側に安置の多門天は、高さ92.5センチメートル 、右手を横に出し鉾(ほこ)をとり、左手は肘を曲げ、腕を前に出していますが手首から先を欠失しており、宝塔を手に乗せていたものと思われます。右足は直立、左足は膝を曲げ邪鬼の頭を踏んでいます。
向かって左側の持国天は高さ92センチメートル、顔を左に向け、右肩を上げ右腕を斜め後方に引き、五指を握り持物を持った形です。持物は欠失しています。左肩は下げて、左腕を腹の前に置き、五指を伸ばし掌を下に向け、左足を左横に出し岩座の上に立っています。両像とも鎧を着け、肩をいからせ、脛甲(けいこう)をまとい沓(くつ)をはいた姿です。
作はすこぶる粗豪です。11世紀末頃から12世紀ごろの地方作です。

基本情報
時代 平安時代
指定 昭和41年3月31日
見学などの情報
所在地 正法寺(小豆島町吉野)
見学 詳細は、正法寺(0879-76-0003)までお尋ねください。

この記事に関するお問い合わせ先

生涯学習課
〒761-4492
香川県小豆郡小豆島町片城甲44番地95
電話番号:0879-82-7015
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更新日:2021年08月18日