お水大師供養塔【町指定有形民俗文化財】

更新日:2021年07月16日

お水大師供養塔

お水大師供養塔

安田の古郷川のそばに、小さな籠り堂があります。

中には、「南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)」と刻まれた石碑があります。板状の安山岩製で、寛永15年(1638)11月21日の年記があります。地域ではお大師さん(弘法大師)への雨乞い祈願のため建立されたものと伝承しています。

古来小豆島は、雨の少ない瀬戸内海の特有の気候の影響もあり水に恵まれず、かつては渇水や干ばつが相次ぎました。島民は、水不足を克服するため、神仏への祈祷やため池を築造を行いました。

供養塔のある安田地区は、現在島の米どころですが、江戸時代には明暦3年(1657)に縄手(のうて)池、また寛文3年(1663)には古郷池が築かれ、現在の耕作地の基礎となりました。

また、西村にも「お水大師」と呼ばれる祠があります。ここには、澄んだ湧水があり、どんなひどい干ばつのときも水が枯れることはなかったとされています。この地は、豊富な湧水のある場所は霊地として信仰を集めており、地域の人々によって大切に守られています。

ほかに、湧水が信仰のもととなったとされる場所として、弘法大師伝承のある西の滝滝水寺(池田)や、南北朝期の武将佐々木信胤の伝承がある湯船山(中山)などがあります。

これらの文化財には、恵みの雨を願う祈りが込められています。

現在、この供養碑は8月に地元の夏祭り(御水大師祭)にてお祀りされています。
 

基本情報
所在地 小豆島町安田
時代 江戸時代
指定 昭和49年3月12日
見学 いつでも可能

 

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