その14 災害時、歯磨きとお口のケアはあなたの命を守ります

更新日:2025年06月05日

今回は小豆島中央病院の歯科衛生士に、日ごろからのお口のフレイル予防と災害の備えについて紹介いただきました。

 

歯近年、「お口の健康管理」が感染症予防に大きな効果があると言われています。水分が少なくなった口の中では細菌が繁殖しやすく、細菌が食事や唾液などと一緒に体内に入るとインフルエンザやコロナなどの感染症にかかりやすくなります。細菌が気管に入ると誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)を引きおこします。

特に、災害時はさまざまな物資が不足し、少ない水で生活しなければならない場合、食事・飲み水・怪我の治療などが優先され、歯磨き・入れ歯の手入れなど「お口の中をきれいに保つこと」が後回しになりがちです。また、避難所生活によるストレス(寝不足など)、持病の悪化(糖尿病や高血圧など)、食事の変化(菓子パンやおにぎりなど炭水化物中心になり歯周病や口内炎などになりやすい)で、誤嚥性肺炎のリスクが高くなります。

令和6年の能登半島被災地で誤嚥性肺炎患者が3倍近く増えた報告もあり、災害時のお口のお手入れは重要です。日ごろから備えておきましょう。

非常時、持ち出し袋に入れておきたい用品(例)

  • 歯磨き歯ブラシ
  • フロス(糸ようじ)
  • 歯間ブラシ
  • マウスウォッシュ(洗口液)
  • 口腔ケア用ウェットティッシュ
  • 入れ歯洗浄剤とケース
  • ガム(砂糖不使用)

 

  • 災害時、歯ブラシなど道具がない場合…食後や寝る前に、水やお茶でブクブクうがいをしましょう。ペットボトルのキャップ1杯分くらいの少ない水で数回行うだけでも、お口をきれいに保つ効果があります。

日ごろから、お口のトレーニングに取り組みましょう

「お口のフレイル」は歯や口の「ささいな衰え」からおこる、お口の老化現象です。自然な老化とは違い、人と会う機会や外出の減少、精神・心理的問題が複合して生じる不自然な衰えを指します。まずは1日1回のトレーニングから始めてみましょう。

唇や頬の筋力アップをすることは「食べこぼし」や「発音の衰え」の改善に役立ちます。

口の体操

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