小豆島町こまめ掲示板-2020年12月7日

優しい認知症ケア~ユマニチュードって何?~
『ユマニチュード』とは、フランス生まれの認知症ケアのことで、フランス語で「人間らしさを取り戻す」という意味があります。
「見る」「話す」「触れる」「立つ」の4つの柱からなり、人と人との関係性に着目したケア技術です。そして『こまめ隊養成塾』の内容にユマニチュードを取り入れ、広く啓発をしています。
また町では「立つ」を「待つ」に代用し、相手の反応を待つことの大切さを伝えています。

『見る』
正面から同じ目線の高さで長くみつめる。

『話す』
優しく歌うようにポジティブな言葉で話しかけ続ける。

『触れる』
手のひら全体でゆっくり包み込むように。

『待つ』
相手の反応を待つ。
ゆっくりと考える時間を作ってあげましょう。
認知症の特性を理解しよう。
外からの情報を受け取りにくくなる(視野が狭くなる)
→→→正面から、しっかりと本人の視界に入る。
物事の理解や判断に時間がかかる
→→→反応をゆっくり待ちましょう。『待つ』ことも重要な技術。
注意の分散ができなくなる
→→→一度にできることは一つだけ。同時にたくさんの事は言わない・行わない。
記憶は”新しいもの”から失われていく
→→→本人がしっかりと覚えていることを話題に(昔の話など)
感情に関する記憶は保たれる
→→→介護を行うとき、そのことがよい感情記憶として残るような工夫を
理解しがたい行動にも、意味がある
→→→本人が今、おかれている状況を理解してあげる

大切な3つの”ない”
1.おどろかせない
2.いそがせない
3.自尊心を傷つけない
やってみよう。ユマニチュード
例えばこんな場面で・・・
1・ご飯を食べてくれない

「ユマニチュード」の技術を使うと・・
- 適切な位置で声掛けをしていたかな?
- 言い方に問題はなかったかな?
- 本人はご飯だと認識してくれているかな?
まずは、しっかりと本人の視界に入ってみよう。
本人が楽しくなるような話をしてみたよ。
一緒にご飯を食べてみたよ
ご飯の説明をしてみたよ
すると、ご飯を食べてくれた

食べたくないわけではないんだよ。
自分が何をしているのか分かれば大丈夫。
ご飯はいつも楽しみにしている。
2.強い拒否や暴言・暴力がある

- 急に”本人の世界”に入り込んでしまっていないかな
- 傷つくような言葉を使ってなかったかな
- 拒否、暴力、暴言は実は自分を守るための行動です
『嫌だ』という気持ちを一度受け止めた
ノックを3回、3秒待ってから部屋に入った
丁寧に関係を作り直した
すると、穏やかになった。笑顔が増えた。

本当はすごく不安なんだよ。
優しくしてくれるとうれしい。
いつも、ありがとう。
一人ではありませんよ
ユマニチュードは「あなたを大切に思っていますよ」と伝えるための技術でもあります。認知症の方に限らず、人と接するときにとても大切なポイントです。

認知症について理解することは、誰かのため、自分のためにもなります。
「今までと何かがちがう」いつかそんな不安やちょっとした違和感を感じることがあると思います。
そんな時、遠慮せずに周りに助けを求めたり、相談をしてください。
あなたに伝えたい大切な”ない”は「一人で悩まない」です。
少しずつ、あなたらしいユマニチュードをやってみましょう。
あなたの町の認知症や介護に関する相談機関
認知症疾患医療センター(小豆島病院内) 電話:75-0579
小豆島町地域包括支援センター(小豆島町役場内)電話:82-7006

この記事に関するお問い合わせ先
高齢者福祉課
〒761-4492
香川県小豆郡小豆島町片城甲44番地95
電話番号:0879-82-7006
ファックス番号:0879-82-1120
更新日:2021年08月25日