その12 高齢者とお薬~上手な付き合い方~
今回は、小豆島中央病院薬剤部に高齢者とお薬の上手な付き合い方について紹介いただきました。
加齢による変化とお薬の関係
高齢になると複数の病気を抱え、薬の種類や数が多くなる傾向にあります。薬の作用が互いに影響し合い効き目が変化したり、思わぬ症状を引き起こすことがあります。また、加齢に伴い体の水分量や、薬を処理する臓器(肝臓・腎臓)の機能が低下し、薬の成分が長く体にとどまり、副作用が起こりやすくなります。
こんなことに困っていませんか?
薬を飲み忘れる。
- 錠剤をシートから取り出しにくい。
- 飲み込みにくい。薬を飲むための介助に時間がかかる。
- 古い薬がたまっている。整理ができていない。
- 何に効く薬かよくわからない。副作用が不安。
かかりつけ薬局や薬剤師に相談しましょう
「かかりつけ薬局」は病院の薬だけでなく、市販薬や健康食品の取り扱い、健康や介護関係の相談など包括的にサポートしてくれる薬局です。
薬をもらう薬局を1つにすることで、そこが「かかりつけ薬局」になります。
また、いつも決まった薬剤師があなたの薬や体調について対応する「かかりつけ薬剤師」の制度もあります。まずはかかりつけ薬局でご相談ください。
お薬手帳を活用しましょう
お薬手帳は「あなたのお薬についての情報」を記録するものです。必ず受診時に持参しましょう。急な入院に備え、保管場所を家族や身近な方と共有しておきましょう。
- 体に合わない薬を避けるために、これまでにかかった病気や治療中の病気、アレルギーなどを記入しましょう。
- 薬の重複や、良くない飲み合わせを防ぐために、お薬手帳は1冊にまとめましょう。薬の内容が同じでも、毎回新しいシールを貼りましょう。
薬を飲む正しいタイミング
薬を飲み忘れた時や、体調不良などで食事がとれなかった場合どうするか、主治医や薬剤師に確認しておきましょう。
- 食前…食事の30分前
- 食直前…食事の5分前
- 食直後…食事の後5分以内
- 食後…食事の後30分以内
- 食間…食事と食事の間(食事の2時間~2時間半後)
- ねる前…寝る30分前
眠剤はふらつき転倒のおそれがあるため、トイレを済ませた後に服用し、速やかに布団に入りましょう。
薬の管理の工夫
- 薬を一包化する。
同じタイミングで飲む薬が複数ある場合、薬を1袋にまとめることで薬の管理がしやすくなります。薬の数が多い方や、飲み忘れが多い方は、かかりつけ薬局で相談しましょう。
お薬カレンダーや、お薬ケースで管理する。
- 食卓に食後の薬を用意しておく。
- 飲み忘れ防止のアラームを設定する。家族に連絡してもらう。
- 飲んだらカレンダーにしるしをつける。
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この記事に関するお問い合わせ先
高齢者福祉課
〒761-4492
香川県小豆郡小豆島町片城甲44番地95
電話番号:0879-82-7006
ファックス番号:0879-82-1120
更新日:2025年05月28日